前回投稿の続きとして、スラタニ釣行記の後編を記したい。今回はジャイアントスネークヘッドの一般的な釣り方や実際の釣果についてまとめる。
目次
ジャイアントスネークヘッドの釣り方
スネークヘッドの主な釣り方は、ボートからのキャスティング。攻め方は大きく二種類ある。
一つは、オープンウォーターでの釣り。ボートから岸に向かってルアーをひたすらキャストし続ける。大まかなポイントは絞るものの、正確な魚の居場所はわからないままキャストするので、ブラインドの釣りと言える。
もう一つは、稚魚ボール打ち。スネークヘッドの稚魚はボール状の群れをなしており、呼吸の為に繰り返し水面近くまで上昇してくる。付近には、稚魚を守ろうとする親チャドーが外敵に目を光らせている。この稚魚ボールめがけてルアーを通し、追い払おうとする親魚がアタックしてきた所を釣り上げる手法。稚魚が呼吸する際に水面に立つ波紋を手掛かりにルアーを投げるので、こちらはサイトフィッシングの一種。
釣果
初日はプーケット空港からの移動時間もあり、午後からの釣り。釣果としては小型のチャドーが二匹だった。サイズは出なかったが、呪文でも記したかのような体の柄と、アイシャドウを施したような深紅色の目が非常に妖艶な魚だった。
使用タックルは以下の通り。ロッドやラインの強度は丁度良かったように思う。
Tackle Data :
Rod : Fishman BC4 MXH
Reel : Shimano 18Antares DCMDXG
Line : Xbraid Jigman X4 #4
Leader : Duel Carbonylon 50lb
Lure : Booyah! Squeal Char
2日目は朝から夕方まで終日釣りに費やせた。午前中にオープンの釣りで一匹、午後に一匹の釣果が出せた。この時使ったのは、バンコクの釣具店で調達したタイ製のバズベイト。更に夕方一匹を追加。この時使用したのもBooya!製バズベイトだった。二日目が終了した時点で、ジャイアントスネークヘッドにはバズベイトがかなり有効である事を実感した。
3日目(最終日)は午後から移動するので、釣りは午前中のみ。この日は、クランクベイトで稚魚ボール打ちをやった所、70cmアップの魚体がかかった。文句なし、ツアー中最大のサイズ。この時のタックルはボンバダ・マジコ53&シマノ・カルコン200XGという組み合わせだったが、フルドラグに近い状態でもファイト中にドラグが滑った。流石、70cmクラスになると引きが違う。また、終了間際にはバズベイトで更に追加で一匹かける事ができた。
釣果を元に考えてみると、バズベイトを使った釣りが圧倒的に釣果が良かった。恐らく、バズベイトというルアーが持つ集魚効果が効いたのだと思う。ペラの回転による水の攪拌と飛沫、そしてパーツ同士が接触する事による金属音は、チャドーの攻撃性を刺激する上でかなり有効と感じた。またこの特性ゆえ、オープンウォーターでのブラインドの釣りに対し、より適合しているように思う。
一方、稚魚ボール打ちではクランクベイトが使いやすいシーンもあった。クランクベイトは空気抵抗の少ないボディゆえ、キャスタビリティが高く、一定の水深をキープしたまま泳がせる事ができるので、ピンポイント打ちを要求される釣りでは優位性がある。また実釣で使用したRapalaのRR9は、1ozの重量があって遠投もしやすく、ボディの大きさ故に魚に見つけられやすいというメリットもあったのだと思う。
現地ルアーのススメ
当時主に使用したルアーの幾つかは、バンコクの釣具店・7seasProshopで購入した。
先ず一番活躍したバズベイトの一つは、タイ現地メーカーのProdigyという製品。ワイヤーが極太で、スネークヘッドのパワーに対抗するような強固な仕様になっている。日本では恐らく流通していない製品ではないだろうか。
クランクベイトは、ラパラのリージョナルモデル・リストラップRR9。リージョナルモデルは、その名の通り一部地域限定で発売されるモデルで、RR9は東南アジア地域限定で販売されている。これまた日本では入手困難で、ヤフオクでも偶に出品されているようだが、あまり玉数は多くないように思う。現行のシャッドラップSR9に似ているが、RR9は重量が25gもあって、サイズも一回り大きい。知る人ぞ知る「ルアー千夜一夜」さんのブログに依ると、そもそもジャイアントスネークヘッド用にラパラが開発したという事情もあり、ドンピシャなルアーに違いない。
当初、日本でなるべくルアーを揃えてから遠征に臨もうと思っていたが、要求されるスペックに合致するルアーは中々調達が難しかった。一方、上記の7seasProshop等では現地の釣りに適合したルアーやリグが色々揃えてある。日本で苦労して調達するより、現地の釣具店で購入してしまうのが得策かも知れない。
ガイドの推しルアー
当時ガイドを務めてくれたMeikがお勧めルアーとして貸してくれたのは、ジャンピングフロッグ。
これまた日本ではあまり見かけないルアーだが、Meik自身はほぼこのルアーしか使わないというくらい信頼を置いているとの事だった。トップウォーターの一種で、水面をカエルの様に飛び跳ねるアクションをする。
残念ながら私自身はこのルアーで釣果をあげられなかったが、ユニークな形状に興味を持ったので、同種のルアーは7SeasProShopで仕入れておいた。後日訪問したバンコクの釣り堀・Pilot111ではこのルアーでバラマンディを釣る事ができたので、場所と状況によっては力を発揮するのではないかと思う。
スネークヘッドはもっと釣れる!
今回はタイ南部のリザーバーだったが、ジャイアントスネークヘッドはもっと色んな地域で釣れる。タイ北部であれば、シーナカリンダムという貯水湖があるし、バンコク郊外の水路でも釣れるという情報もYouTube動画で見かけた。一方でタイ以外の東南アジアの国、例えばマレーシア、ボルネオ等でも良いサイズの魚が釣れている動画もあった。特にボルネオでは独特の色彩を帯びた「フラワートーマン」が釣れるなどという、興味深い情報もある。今回のルアー含め、もっと色んな釣り方を色んな場所で試すのも面白いのではないかと思う。今後も遠征やっていきます!!
関連YouTube動画
スラタニ釣行時の実釣の様子は、以下の動画に収めています。是非併せてご覧ください‼