キャスティング考。 ~さっぱり釣れないバリの船上で考えてみた その1~

2024年1月2日~1月4日まで、釣り遠征でバリのチェニンガン島に滞在してみた。今回のターゲットは、みんな大好きGT。釣り人なら誰でも一度は憧れるであろう魚種に挑戦してみた訳。

バリ遠征…そして敗退

Caranx ignobilis.jpgWikipediaより

釣法は船上からのキャスティング。GTを狙うのも初めてなら、使う道具から、船上で大型ルアーを投げるのも初めてという、ある種無謀とも言える挑戦である。

先に結論を言っておくと、今回の釣行は完全に失敗。3日連続で海に出てみたものの、一度も魚信すら得られず終わった😭。釣果としては最低。

厳密に言うと、ガイドが用意したトローリングの仕掛けで一度だけバイトがあったのだが、あえなくラインブレイクして終わり。トローリングは自分のやりたいスタイルではないので、カウントに入れない(笑)

振り返ると、今回貧果に終わった原因の一つは、自分のキャスティングスキルの無さだった。釣れない経過をツラツラ書いてもつまらないので、この記事では船上でのキャスティングがうまく行かなかった理由とその原因分析について纏めてみようと思う。同じようにキャスティングに悩む皆さんの参考になれば幸いです。

事前の想定

GT用の強いタックルで重量級ルアーを飛ばすには、ペンデュラムキャストが基本と考えていた。ペンデュラムキャストのポイントとして抑えておいた点は以下の通り。

・垂らしは長めにとる
・斜に構えて重心移動する事で勢いをつける
・手前にルアーが来たときにキャストモーションに入る

これらは教科書通りのポイントで、ルアー釣りをするなら大概の人が心得ていると思う。Fishmanの上宮さんの動画とか観まくって、それなりに練習はしておいたつもり。

制約と困難

ところが、実際船上からキャストしてみるとバックラッシュ連発。ルアーを操作しているより、バックラッシュを解いている時間の方が長くなる始末。

あまりの惨状を見かねたガイドが、「スピニング貸してやろうか?」とか「ジギングとか他の釣法やる?」等と提案してくれるが、「釣れなくてもベイトキャスティングやる」と断固拒否。さぞかし「この日本人アフォか?」と思われたに違いないが(笑)、「ベイトキャスティングでGTを釣る!」というのが目的でもあり夢でもあるので、こればかりは譲れない。

拘りが大事なんよ😏

それほどまでにキャストがうまくいかなかった理由は、まず今回乗ったボートがすごく小さかった事。船体が小さいので不安定で揺れまくり、みよしに立つことすらできない。またアウトリガーが左右に張り出した船なので、キャスト時に垂らしたルアーが干渉するのではないかという不安が常に付きまとう。

船側に張り出したアウトリガー。邪魔でしょうがない。

自ずと「ちょい投げ」的な小さなモーションになってしまう。スピニングリールなら投げられるが、ベイトでは決してやってはいけない投げ方になってしまうという訳。

不安定なみよし。立つことすら難しい。

このような環境面での制約に加え、タックルの使用に習熟していないという状況もあった。元々レバードラグリールも使い慣れていない。GT用ロッド、ルアーも使用経験が浅い。釣行前数ヶ月に渡って、週末に荒川の土手で何度もキャスト練習をしたが、状況があまりにも違いすぎる。

試行錯誤

とりあえずガイドには虚勢を張ってみたものの、ただただ力技で投げ続けても解決する問題ではない。いっそ大きな体の動きを要するペンデュラムキャストを止めるかとも思ったが、ティップのみを使ってキャストする事もまた難しい。言うまでもなく、GT用ルアーは最低でも100g弱あるのでティップのみで飛ばせばロッドの破損にも繋がりかねない。また前述の通り、「ちょい投げ」スタイルではロッドティップがブレて、寧ろバックラッシュが酷くなる可能性もある。

アウトリガーの梁にもたれたり、跨ったりして体を支える事で若干トラブルが軽減される事もあったが、依然バックラッシュは収まらず、根本的な解決策は見出せない。

キャストすらまともに決まらない沈鬱な釣行が2日目の終わりまで続き、ガイドとの間にもビミョーな空気が流れ始める。何とかするしかない。(続く)

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